こんにちは、大阪市中央区谷町六丁目のヤマシタ整骨院です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
さて、今回は患者さんの紹介で来られたご家族のお話です。
以前から当院に受診されている方のご主人が腕が挙がらないから診てほしいということでご紹介いただきました。
予約日時に来院され問診の際に細かくお話をお伺いしその後に検査を行い結果的に腱板断裂の可能性が大きいと判断し病院に行っていただきました。
腱板とは肩甲骨と上腕骨(肘から上の腕の骨)をつないでいる4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)の腱で肩関節を安定させる働きをしています。
この腱が加齢による柔軟性の低下や長期間酷使することによる磨耗で擦り切れてしまったり、スポーツ中の転倒や交通事故などの外傷により切れてしまうのが腱板断裂です。
病院での検査結果をすぐに知らせていただいたんですが、やっぱり腱板断裂でした。
腱板断裂は程度にもよりますが手術か保存療法(手術せずに治療していく方法)のどちらかの選択肢になりますがこの方はお仕事の都合や断裂の程度から手術をすることになりました。
で、今回は腱板断裂のことを詳しく説明するコーナーではなく時にはセカンドオピニオンも大事ですよ、というのが言いたいのです。
というのも患者さんは職場近くの整骨院にちょくちょく行かれていたようで今回の症状を自覚された当日にも行かれています。
その際、その整骨院で何をされたのかをお伺いすると電気を当て肩周りのマッサージをされ「これで様子を見てまた来てください。」と言われ終了。
「肩のここの筋肉がこうなってほにゃららしてるから挙がらないんですよ。」とか「腱板断裂の可能性があるので病院で検査してもらってください。」というようなことを言われることもなかったそうです。
ここで言いたいのはかかりつけの内科にしろ定期的な体のメンテナンスを任せている治療院にしろプロスポーツ選手の手術事例が沢山ある有名な整形外科だとしても先生の言うことをあまりにも盲目的に信じすぎるのもいかがなものか?ということです。
患者さんが最初に行かれた整骨院のことを悪く言いたいのではないしもしかしたら僕も同じような対応をしてしまっていた可能性もありますし、それぞれにキャリアや経験は違えど先生方もやはり皆人間です。
診断や診立てが間違う可能性だってあるのです。なので時と場合によってはセカンドオピニオンも必要になってくるわけです。
これだけの情報社会ですからご自分である程度調べることもできますし、田舎ならまだしも街中なら病院も多いですから肩なら肩、膝なら膝の専門医を探して受診することも比較的容易だと思います。
今回のこの患者さんがもし最初に行かれた整骨院で腱板断裂を疑われることなく数ヶ月間電気とマッサージを続けたとしたら(腱板断裂により手術をする場合、受傷後早期にするのとそうでないのとでは予後が全然違ってくるので)取り返しのつかないことになっていたかもしれません。
僕を信頼してお身体を任せていただいている方々を裏切ることのないように日頃から問診や検査をしっかりとし、また知識や技術も日々研鑽を重ねていかなければならないと改めて感じさせられる出来事でした。
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