こんにちは、大阪市中央区谷町六丁目にあるヤマシタ整骨院院長の山下です。

今回は膝の外側の痛み、いわゆるランナー膝についてのブログとなります。
前回のブログではランナー膝の原因を解説させていただきました。
まだご覧になっておられない方はこちらからお読みいただき、急性の炎症がおさまった後からはじめていただきたいストレッチをご紹介いたします。
年末年始にハーフやフルのレースを走れる方や運動不足解消やダイエットで走っておられる方で膝の外側の痛みにお困りの方はぜひご覧ください。
腸脛靱帯炎(ランナー膝)とは

腸脛靱帯とは、太ももの外側から膝の外側まで伸びている長いスジのような靭帯です。
この靭帯は骨盤の横から始まり、太ももの外側を通って膝の外側にある骨(脛骨)にくっついています。
ランニングや自転車など膝の屈伸運動の繰り返しで、この靱帯が膝の外側の骨とこすれます。
このこすれる刺激が繰り返されることで腸脛靭帯に炎症が起き、痛みが出るのが腸脛靱帯炎ということです。
特に、走り出してしばらく経つと痛みが出る、階段の下りでズキッと痛むという特徴があります。
腸脛靱帯炎の炎症がおさまったあとにストレッチを取り入れたほうがいい理由

「ようやく痛みが落ち着いてきた!」というタイミングで大切なのが、ストレッチによる再発予防です。
炎症が治まったあと何もせずにまた走り出してしまうと、再び痛みが戻ってしまうことがあります。
腸脛靱帯炎の直接の原因は摩擦による炎症ですが、その根本には太もも外側やお尻の筋肉の硬さ・バランスの悪さがあります。
炎症が落ち着いても筋肉の柔軟性を取り戻さないままだと、膝の外側の筋肉・靭帯が再び引っ張られ、また同じ場所に負担がかかることとなります。
つまり、ストレッチは 再発を防ぐためのリセット作業 なのです。
ストレッチを始めるタイミング
痛みが強い時期(押すとズキッとする・階段で痛い時)はまだ早すぎます。
まずは、
・歩いても痛みが出ない
・階段の昇り降りがスムーズに行える
このような状態になってから始めるのがベストです。
はやる気持ちはわかりますが、焦って無理をすると悪化してしまう可能性もありますのでここはぜひ慎重になっていただきたいところです。
ストレッチのポイント
・伸ばしすぎず、気持ちいい程度に
・呼吸を止めず、ゆっくり吐きながら
・片側30秒 × 2〜3セットを目安に
・毎日コツコツ続けること
一度に長時間やるより、「1日数回、短時間」で積み重ねるのが効果的です。
ストレッチ①:腸脛靱帯(太もも外側)を伸ばすストレッチ
やり方
1.立った状態で、痛みのある足を後ろにクロスします。
2.そのまま体を反対側(痛くない方)へゆっくり倒します。
3.太ももの外側から膝の外側にかけて、じんわり伸びている感覚を意識しましょう。
ポイント
・上半身を前に倒さず、真横方向に倒すのがコツ。
・バランスが不安な方は壁やイスに手を添えてOKです。
・ストレッチ中は腰を反らさないように注意しましょう。
効果
腸脛靱帯全体の柔軟性が高まり、膝外側の摩擦を防ぐ効果があります。
ストレッチ②:お尻の筋肉(中臀筋)を伸ばすストレッチ
腸脛靱帯炎の方は、お尻の横の筋肉(中臀筋)が硬くなっているケースが多いです。
ここをしっかりほぐすことで、膝の安定感が戻ってきます。
やり方
1.床に座り、片方の足を反対の太ももの外側にかけます。
2.背筋を伸ばし、上体をゆっくりねじっていきます。
3.お尻の外側(骨盤の横〜太もも外側)に伸びを感じたら、そのまま30秒キープ。
ポイント
・背中を丸めず、背筋をまっすぐに保つ。
・体をねじる方向は、足をかけた側と反対方向です。
・手で膝を軽く抱えるようにすると、さらに効果的です。
効果
お尻の筋肉が柔らかくなることで、膝の動きがスムーズになり、負担を減らします。
ストレッチ③:太ももの前側(大腿四頭筋)を伸ばすストレッチ
太ももの前が硬いと、膝の曲げ伸ばしに影響して腸脛靱帯にも負担をかけます。
やさしく伸ばして、関節の動きをスムーズにしましょう。
やり方
1.壁やイスに手をついてバランスを取りながら、片足を後ろに曲げます。
2.かかとをお尻に近づけるようにして、太ももの前側を伸ばします。
3.背中を反らさず、膝が前に出ないよう注意しながら30秒キープ。
ポイント
・腰を反らせると腰を痛めやすいので注意。
・伸ばしている足の太ももにまっすぐテンションがかかるように意識しましょう。
効果
膝関節の動きが軽くなり、走る際のスムーズな脚運びにつながります。
ストレッチ④:太ももの裏(ハムストリング)を伸ばすストレッチ
太ももの裏が硬いと、骨盤の動きが悪くなり、走りのバランスが崩れます。
これも腸脛靱帯炎の間接的な原因のひとつとなりなす。
やり方
1.片足を伸ばし、もう一方の足の裏を太ももにつけるようにします。
2.背中を丸めずに、体を前にゆっくり倒します。
3.太ももの裏側が心地よく伸びる位置で30秒キープ。
ポイント
・無理に足先をつかもうとしない。
・「背中を伸ばす」「骨盤から前へ倒す」イメージで行うのがコツ。
ストレッチ⑤:お尻の下(大腿筋膜張筋〜腸脛靱帯の付け根)をほぐすポーズ
ここは「腸脛靱帯のスタート地点」にあたる部分です。
この部位を柔らかくしておくことで、ランニング時の張り感を防げます。
やり方
1.仰向けに寝て、片膝を立てます。
2.立てた膝を反対側へゆっくり倒し、上半身は逆方向にひねります。
3.お尻の横から太もも外側が伸びる感覚を意識して30秒キープ。
ポイント
・倒しすぎて腰が浮かないように注意。
・呼吸を止めず、ゆっくり吐きながら行いましょう。
ストレッチ後に意識したいこと

ストレッチを終えたら、すぐに走るのではなく、軽いウォーキングやスクワットなどで筋肉を動かす準備をしてからランニングを再開するようにしましょう。
また、痛みが再び出た場合は無理をせずすぐに中止してください。
調子良く走れていたとしてもいきなり長距離を走ることはせず、少しずつ距離を伸ばすのがコツです。
最後に
いかがだったでしょうか。ランナー膝はただ単に走りすぎたから起こるものではありません。
発症するまでには体の使い方のクセやランニングフォーム、筋肉のアンバランスさや硬さなどあらゆる因子が重なり合っている場合が多いです。
なので、そういった場合は休息を取るだけではなかなかよくならなかったりします。
改善への一番の近道は専門家に診てもらうことですが、ちゃんと休息をとり急性の炎症がおさまったという方は今回ご紹介したストレッチを行ってみてください。
適切にストレッチを行うことでランニングを再開させられれば幸いです。しかし、ストレッチを続けてもランニングをするとやっぱり痛みが出るという方は当院にご相談いただければと思います。
(監修:柔道整復師 山下 暢士)
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