腰痛に牽引療法は効果あり!?牽引で悪化することも

こんにちは。大阪市中央区谷町六丁目にあります、ヤマシタ整骨院院長の山下です。

 

今回は牽引療法について書いております。腰痛があり整形外科で牽引をされている方もおられるかと思います。もし牽引を続けていても腰痛がよくなっていない場合はこのブログがお役にたてるかもしれません。お時間のあるときに、ぜひ最後までご覧ください。

 

牽引の腰痛に対する効果とは

牽引療法とは

一昔前であれば、腰痛の方に「病院でどんなことされましたか?」と聞くと10人中全員が牽引とお答えになるほど主流の治療法だった牽引療法ですが、経験したことのある方も少なくないのではないでしょうか。

 

では、牽引療法とはどんな治療法なのでしょうか。

 

牽引療法は古くは、古代ギリシャの時代に骨折や脱臼した骨を元の位置に戻すことに用いられたそうです。現在、病院で牽引を行う部位としては首と腰が主ですが、それらの部位に対する牽引療法の目的としては、背骨を構成する一つひとつの骨と骨との隙間を広げる、骨と骨との連結部分の関節周囲の組織を伸ばして循環を促す、骨と骨とが詰まっていることでかかっている圧を取り除く、背骨のゆがみを正す、等となります。

 

要は、首や腰を引っ張って詰まっていたり当たっている部分を取り除きましょう。そして、その周辺の循環を促しましょう。というのが牽引療法ということです。

 

牽引療法が適さない場合として以下が挙げられます。

 

・背骨の感染症 ・悪性腫瘍 ・骨粗鬆状 ・心臓疾患 ・肺疾患 ・妊婦や幼児

・関節リウマチ ・急性の激しい痛みがある場合 etc

 

 

 

牽引療法の昔と今

少し前のデータになりますが、20年ほど前では神経症状のある腰痛で整形外科に行った際に、一番多く行われた治療法が牽引療法でした。

 

確かに、僕個人の実感としても現在より10年やもう少し前のほうが病院で牽引してもらったことがあります、という腰痛患者さまが多かったように思います。

 

現在はというと、腰痛診療のガイドラインで牽引療法の有効性は実証されていない、とされていることもあり整形外科でも実施していないところが多いのかもしれません。

 

腰痛診療のガイドラインとは、「医療者と患者さんが特定の臨床状況において、適切な診療の意思決定を行うことを支援する目的で系統的に作成された文章」である、と日本整形外科学会の理事長がおっしゃっています。

 

難しく書かれていますが、しっかりと科学的根拠に基づいて適切に対応しましょう、というものです。

 

実際の腰痛に対する効果は

腰痛診療のガイドラインの牽引療法の項目では、牽引治療を推奨するのに十分なエビデンスを提供していない、とされています。また、症状の改善につながることは示されていない、とも書かれています。

 

当院の患者さまのご意見や他のデータでは、気持ちはいいけど効果は感じられない、との回答が非常に多いということで、総合的に判断するとやはり効果は期待薄といったところではないでしょうか。

 

ですが、牽引で腰痛が良くなったというお声があるのも確かです。

 

なので、これから腰痛の治療を始められる方には勧めないけど、過去に牽引で良くなっている人もいるみたい、という感じですかね。

 

 

 

腰痛で牽引。気持ちいいけど良くならない50代男性

長時間の座り仕事で以前からの腰痛が悪化

腰痛で受診された50代の男性患者さまKさん。谷町六丁目にお住まいで商店街にある当院がなんとなく良さそうということでご予約くださいました。

 

お仕事は自営で士業をされており、どうしても座っている時間が長くなってしまい、以前からあった腰痛がどんどんと悪くなってきているとのことでした。

 

 

牽引、気持ちはいいけど良くならない

Kさんは1年ほど前に脚のしびれが出現し、その際に病院に行き腰のヘルニアと診断されました。それからは、定期的に病院でのリハビリで牽引を続けられていたそうです。

 

なぜ病院でリハビリを受けられていたのに当院に来られることになったのかというと、Kさん的に牽引の効果を実感できなかったからです。牽引されている時は気持ちいいらしいのですが、かといって腰痛が改善していってるかというとそうではなかったようです。

 

気持ちいいし、病院の先生に勧められるし特に悪くなるわけでもないし、ということでなんとなく3ヶ月ほど続けられたとのことですが、当院に初めて来られる1週間ほど前から腰がすごく痛くなってきたそうです。

 

 

牽引後にしびれが微増!?

久しぶりのゴルフで歩き回って痛みが増したようでおまけに脚のしびれまで出てきたので、翌日に病院に行かれたところ、痛み止めのお薬をもらい牽引をして帰ってこられたとのこと。

 

この時の牽引後は脚のしびれが少し増したような感じがして、それで病院以外の選択肢として当院の受診を決められたようです。

 

いざ、Kさんのお体を診させていただくと痛みや脚のしびれをかばったせいで明らかに姿勢が崩れ、うつ伏せの状態では脚の長さの違いが一目瞭然。実際にご本人にスマホで撮った写真を見てもらうと、とてもビックリされていました。

 

 

整体治療にてしびれが改善

Kさんのお体は長年の座り仕事に加え、座っている時の不良姿勢や普段の体の使い方のクセなどが相まって腰痛と坐骨神経痛による脚のしびれが出てる状態でした。不良姿勢があり、筋肉の使い方もアンバランスになっていることで、神経の通り道も阻害されしびれが出ている模様。

 

なので、とにかく最初のほうは整体にて不良姿勢を改善させていきました。そうすることで、筋肉のアンバランスさも取り除かれ、徐々に脚のしびれも治っていきました。

 

長年の不良姿勢を戻すことは容易いことではありませんが、お伝えしていたセルフケアをKさんが頑張って取り組んでいただけたこともあって、当初想定していたより早く姿勢や症状の改善につながりました。

 

何回目かの来院の際Kさんは「病院では仕事のことやそのときの姿勢のことなんて聞かれたことなかったので、自分でもなんとなくそういったところかなとは思っていたけどわかってスッキリしました。」とおっしゃっていました。

 

また、違う日には「引っ張ってもらっていた(牽引)私の3ヶ月はなんだったんでしょう。」とポツリと呟くようにおっしゃっていたのが耳に残っています。

 

 

 

 

牽引で腰痛が悪化することはある?

牽引で腰痛が悪化するのかどうかを牽引の強さから紐解く

整形外科で腰の牽引をかけてもらう際、どのくらいの強さで引っ張られると思いますか?

 

牽引を受けられる方の体重のおおよそ1/3からMAXで1/2程度までです。ちなみに、首の場合は体重の1/10〜から1/5程度を目安に実施されます。

 

MAX1/2と言われてもピンと来ないと思いますが、要は危険のない安全な強さで牽引をかけるのです。安全性はもちろんのこと1/3〜1/2程度で牽引をかけるのが、ほどよく快適で且つ背骨や骨盤が良い状態になりやすいと考えられているようです。

 

いきなりですが、一昔前の体力測定に背筋力の項目がありましたよね。立った状態で鎖につながったバーを背中の力で下から上に引っ張るアレです。その平均値を見てみましょう。10年以上前のデータになりますが、30歳男性の平均が155kg 女性では85kgとなっています。

 

例えば、牽引される患者さまの体重がキリよく100kgとしましょう。この方がMAXの1/2で牽引した場合でも50kgの力となるわけです。30歳男性に155kgの力で引っ張られたらそれこそ腰が破壊されそうなものですが、体重の1/3から半分程度であればそういった心配はないのです。

 

あと、普通に考えてヘタすると悪くしてしまうかも、みたいな強さでやるはずないですよね。

 

結論:牽引で腰痛が悪化する可能性は限りなくゼロに近い

 

一つ、付け加えると過去当院の患者さまで腰牽引後に痛くなったと言って来られた方は数人おられます。この方たちに関してはっきりとした因果関係はわかりません。たまたま牽引後になにかしらの要因があり悪くなったのかもしれないし、本当に牽引がきっかけで痛くなったのかも。牽引に限らず、何事にも絶対はないので”もしかしたら”程度に留めておいていただければ幸いです。

 

 

牽引以外の選択肢

ここまでお話ししてきた牽引療法ですが、科学的なデータ的に、はっきりとした効果が認められないということでした。では、牽引を頑張って受けられている方からすると「じゃあ、私の腰痛はどうすればいいの?」というお話になってくると思います。

 

牽引療法以外の選択肢としては、整形外科で理学療法士のリハビリ、ペインクリニック、整骨院、鍼灸院、整体院などがあります。そのほかの選択肢としては、ご自身の行動を変えるというのも一つかと思います。例えば、運動不足の方は運動を取り入れてみたり、寝不足の方は睡眠時間を確保するようにする、などです。

 

腰痛と一口に言っても、原因は十人十色。また、治療法も無数にあります。なので、一番は信頼のできる先生や治療家がおられる方はその方に診てもらう、おられない方はご家族やご友人に紹介してもらうなどされるのがいいのかなと思います。

 

診てもらうもらわないにかかわらず、運動を取り入れたり生活習慣を見直すことはどなたもぜひぜひやってくださいませ。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。一昔前に比べて牽引療法を実施されている病院は少なくなったように感じています。ですが、まだ受けておられる方もいらっしゃるのが現状です。

 

お伝えしたように、効果が認められないとしつつも中には「腰、引っ張ってもらって治ったわ!」という方もおられるでしょう。

 

牽引で良くなれば全く問題ないですが、2ヶ月、3ヶ月と続けても一向に良くならない場合は、他の選択肢を考えてみてください。

 

そうすることで、あなたの腰痛の改善の糸口が見えてくると思います。信頼できる先がないという方は、一度当院にご相談いただければお役に立てると思います。

 

(監修:柔道整復師 山下 暢士)

 


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