ギックリ腰になった時にはどこに行くのが正解?整形外科それとも整骨院

こんにちは。大阪市中央区谷町六丁目にあります、ヤマシタ整骨院院長の山下です。

今回はギックリ腰について書いていきたいと思います。

 

いきなりですが、これまでの人生でギックリ腰になったことのない方がもしギックリ腰になってしまったらどこへ治療しに行かれるでしょう。選択肢としては整形外科、整骨院、鍼灸院、整体院などが挙げられるかと思います。

 

なぜこのようなお話をしたのかと言うと、先日ギックリ腰で受診された患者さまに由来します。その方はこれまでに3回ほどギックリ腰をやっているとのことでした。そして、3回とも整形外科にかかられています。

 

では、4回目の今回も整形外科に行かれそうなものですが当院(整骨院)を受診されました。

 

なぜ今回は整骨院なのかを簡潔に説明すると、整形外科より整骨院の方が早く良くなりそう、といった理由からだそうです。

 

では、実際のところどうなのかをお伝えしていきたいと思います。

 

そもそもギックリ腰とは

ギックリ腰、正式には『急性腰痛』と言います。その名の通り、急に発症する腰痛です。

 

物を持ち上げようとしたときやイスから立ち上がろうとしたとき、ズボンを履こうと少しかがんだ際などに急に腰に痛みが走ったりします。なったことのある方はギックリ腰の大変さは十分に理解されていると思います。

 

ギックリ腰にも程度はありますが、ひどいものだと全く動けなくて救急車を呼ぶこともあるほどです。重度ではなくても痛みが強くてゆっくりした動作しかできない、体を起こしたり着替えたりの動作がパパッとできない、など日常生活にかなりの支障をきたします。

 

現在でもギックリ腰が起こるメカニズムはまだはっきりとしていないところがありますが、筋肉や靭帯などの損傷や関節のズレ、神経の通りが悪いなど様々な説があるのが現状です。

 

ギックリ腰で整形外科へ行った場合

ギックリ腰で整形外科にかかるとどのような処置になるのかを一般的な流れでご説明していきます。

 

整形外科ではまずは画像検査を行います。画像検査はMRIやCTなど様々ですが大抵はレントゲン検査になるかと思います。

 

検査の結果、特に異常がないとなれば痛み止めの飲み薬や湿布を出されて1〜2週間様子を見てください、となります。

 

だいたいが上記のような流れになるのではないでしょうか。もちろんギックリ腰の程度、病院や先生によってはリハビリを勧められたり注射をする場合などがあるかもしれません。

 

整形外科でギックリ腰がなかなか良くならない理由

患者さまが4回目で整骨院を受診したわけ

最初にお話した患者さま、正直なところ整形外科では良くならなかったのです。にも関わらず3回とも整形外科に行ったのは、その方の中での選択肢が当時は病院1択だったからに他なりません。

 

当時の患者さまの頭の中では、ケガや痛み、病気や不調があればとにかく病院という思考だったとお話してくださいました。それが、今回当院に来られたのはご主人からの助言があったからだそうです。

 

前の3回の時は独身で実家住まいだった患者さま、お住まいの地域は今でもそうらしいのですが整骨院や整体院などがほとんどなく肩こりや腰痛でそういったところに行くという習慣もなければ情報もなかったそうです。

 

ですが、ご結婚された旦那さんは大阪生まれ大阪育ちで子供の頃から習い事や学校でケガをしたり、どこかを痛めたら親御さんに連れられて整骨院に通われていたそうです。

 

そのような旦那さんですから、患者さまがギックリ腰になった時に「整骨院に行ってきたら?」と勧められネットで当院を探されご連絡をくださったということです。

 

ギックリ腰が整形外科でなかなか良くならないのは

ギックリ腰で整形外科にかかられたことのある方はお分かりの通り、先ほど解説した一般的な整形外科受診の流れでは実際には様子見が主になるのです。

 

まず行って最初に撮るレントゲンですが、レントゲンは骨しか写りません。車に追突されたわけではありませんし大抵の方は骨になんら異常は見られないわけです。

 

レントゲンに異常なし、となると飲み薬、貼り薬を渡されて様子を見てください、という風になるわけです。これって実際のところ、ドラッグストアで痛み止めと湿布を買って飲んで貼って、ある程度無理せず過ごしてあとは時間薬、自然治癒力に任す、というのと同じではないでしょうか。

 

なにも整形外科やドクターの批判をしているわけではないのでその点はご承知おきいただきたいのですが、要は守備範囲の問題だと言うことです。整形外科はもともと外科なわけです。

 

切ったり縫ったりという外科的処置が伴う症状は得意というか専売特許です。逆に言えば、そういったもの以外はやりようがないとも言えるのです。(※先生によります)

 

なので、基本的には様子見、そうでなくてもリハビリに回したり患部を冷やしたり温めたり、電気を当てたり、といったような処置をするにとどまるのです。

 

ギックリ腰で整骨院に行けば良くなる?

整形外科の場合はお伝えしましたが、ギックリ腰になった際に整骨院にかかると良くなるのでしょうか。

 

一概に言えない、というのが僕の個人的な感想です。というのも、整骨院や先生によってギックリ腰に対する考え方や施術方法がそれぞれ異なります。

 

それに先生個人のキャリア、技術の高さや知識の量、先生と患者さまの相性、このあたりによって改善するかしないか、また改善のスピードが早い遅いというのは大きく変わってくると言えるでしょう。

 

一つ言えるのは、ギックリ腰はそこまで厄介な症状ではありません。なので。ある程度のキャリア、技術や知識のある先生の整骨院であれば整形外科での一般的な治療よりも早く改善することでしょう。

 

とは言え、ある一定の水準を超えた整骨院を探す必要があります。ネットで探してもどこがいいのわからない、という方も少なくありません。友人や同僚からの口コミや紹介を利用するのが割と手堅いかと思いますが、それが難しい場合はご自身で探すほかありません。

 

ご自身で探される際は以前に書いたこちらのブログ、治療院選びのコツを参考にしていただきご自宅やお勤め先近くで探されてみてはいかがでしょう。

 

最後に

いかがだったでしょうか。何度も言うようですが、整形外科やドクターを批判するものではありません。(整形外科関係者の方、読まれてお気を悪くされましたら申し訳ありません。)

 

しかしながら、実際に整形外科に行ったけど特になにもしてもらえなかった、良くならなかった、結局時間薬だった、などと言って当院に来られる方がたくさんおられるのも事実です。

 

今では、整形外科によっては従来のやり方ではなくより患者さまに寄り添った治療を提供されるところも増えてきていると思います。そういったところで順調にギックリ腰が改善していけば問題ないのですが、もし整形外科に行っても思ったように良くならない場合は整骨院の受診を考えられてはいかがでしょうか。

 

(監修:柔道整復師 山下 暢士)


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